白内障になりやすい人
白内障が進行すると確実に視力が低下したり、見え方の質が悪化するので、もちろん病気ではあるのですが、治療が進んできているため、その原因についての考察は置き去りにされている感があります。 手術治療や人工水晶体の性能が改良されたことと相まって、疫学に対しての関心が薄くなっているのですが
どうして白内障になったのか
眼科医にとって白内障という病気は、よくある病気で、治療としての手術は洗練され、人工水晶体の選択肢も広がり、視力低下の原因が白内障のみということであれば、むしろ良かったとさえ思う病気です。 ですが、もちろん患者さんの身になれば、他人との比較でご近所の方は、自分より年配なのにまだ手術
白内障手術についての不安
最近は白内障手術についての知識を深めている方が多いので、どの程度のお話を希望されているのか、迷うことがあります。 一般論はあまりいらないでしょうから、患者さんに特化したお話をすることは当然として、でも生活スタイルは大体みな同じというわけでは無いので、意外と根掘り葉掘り聞かなくては
白内障手術ー加齢黄斑変性症と白内障の進行
先日ご家族とともに、白内障手術を希望してご高齢の患者さんが来院されました。初診の方です。 ご高齢とはいえ、単に視力が低下しているというよりは、かなり前から見え方はぼんやりしていたが、この3か月ほど前から見え方がおかしくなって困っているので、白内障手術を希望する とはっきりご自分で
白内障手術-多焦点レンズが向いている人
当院の場合、多焦点レンズを選択する方は、ほぼ最初から自分で希望して来院されるので、積極的にこちらから多焦点レンズを推奨することは少ないです。 ただ手術後にそのような人工レンズの存在を知らなかったということにならない為に、そういうレンズもあります ということは伝えます。 外来時間中
超高齢者の白内障手術
まず定義として、超高齢者とは何歳以上を指すのかということですが、一般的には、後期高齢者に当たる85歳以上を指します。 しかし私の感覚では、2017年の日本老年学会 老年医学会の提言による90歳以上の方が、外来患者さんと接していて、しっくりきます。 先の提言によると、65~74歳を
白内障手術ー多焦点眼内レンズが向かない人とは
多焦点眼内レンズを選択する一番のメリットは、白内障術後なるべく眼鏡を使用せずに日常生活が送れる という点です。 日常生活というのは、テレビを見たり 新聞を読んだり スマホを見たり お買い物に行ったりといったことです。 ですから、とても細かな細工をする職人さんや、長距離運転をする仕
後発白内障
白内障の術後、経過観察を一年に1~2回続けることが多いですが、その一番の目的は、今回の話題の後発白内障によって、視力が低下していないかをチェックすることです。 病名として後発白内障というのが、まぎらわしいと思うのですが、この病名を伝えるともう白内障の手術は終わっています と言われ
多焦点眼内レンズについて
白内障手術を受ける場合、他の科の手術とまた眼科の手術の中でも網膜剥離や緑内障手術といった手術と大きく異なる点が一つあります。 それは手術後の自分の見たい距離はどこなのか、メガネをなるべく使いたくないのか 等を相談してある程度自分の手術に自主的に参加することができる点です。 多焦点
白内障手術について-術後の安静について
当院での白内障手術後の安静については、手術を受ける方に個別に説明をしています。 今回はJSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)のQ&Aを参考に安静についての解説をしてみたいと思います。 術後の安静については、以前のような厳しい生活制限はありません。 ただ、術後2週間は、細菌感染症