以前は白内障手術は受けたくないけれど、念のため目の調子を見てください。
といった表現の方が多かったですし、今でもそうですが、でも私の勝手な印象としては、白内障手術自体が浸透してきたこともあって、手放しに拒否的な方は減ってきていると思います。
或いはそういう迷いの時期が終わった後に、来院されているのかもしれません。
眼科医である自分の感覚は、全く一般的ではないことはわかっています。
目の手術なんて考えただけでゾッとする と久しぶりに会った中高時代の友人からもそう言われました。
でも関節が傷んでくる整形外科領域 同様、眼科における白内障手術は、長寿大国の日本においては、どうしても避けては通れないものです。
痛みこそ出ないものの、白内障は少しずつ進み、進行が止まるということはありません。
高齢になるにつれ、一人での外出が困難になり、家族への気兼ねで黙っているうちに、ご家族も知らない間に、難症例になってしまう。
そういうことにならないように、一人で元気に外出できる間に、勇気を奮って眼科を一度受診してみて頂きたいと思います。
医療機関の受診が楽しいものであるはずはありませんが、思い切って来院されていることは承知していますので、安心してご来院ください。