兵庫県伊丹市宮ノ前1丁目4-8 みやのまち3号館1階
白内障・網膜硝子体・緑内障・涙道・斜視の日帰り手術専門クリニック
診療曜日・時間
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手術 ※日,祝,土曜日午後は休診となります。

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糖尿病性網膜症の増減 | 伊丹市の眼科|宮の前眼科|白内障手術・硝子体手術・斜視手術

糖尿病性網膜症の増減

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2023/06/18担当:山本 洋子
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糖尿病性網膜症は視覚障害原因疾患の、2位だったり3位だったりするので、正式なデータを探したのですが、私が調べた限り、最新の厚労省発表といったものはありませんでした。

 

2018年のデータが良く引用されますが、2018年9月の岡山大学眼科学教室発のプレスリリースによりますと、同大学が厚労省の研究補助金を受けて実施した、視覚障害の原因疾患の全国調査によるものでした。

 

2018年のデータでは幾分古いと思ったのですが、2021年9月に日本眼科医会が緑内障啓発のための広報活動として発表した報道用資料においても、このデータが引用されていました。

 

2018年のデータによりますと、視覚障害原因の1位は緑内障 2位 網膜色素変性症 3位 糖尿病性網膜症 となっています。

 

同大学によりますと、1988年からこの全国調査が始まり、この発表データが4回目ということですから、次のデータが出るまでには、もう少しかかりそうです。

 

糖尿病患者さんが増加しているにもかかわらず、網膜症による視覚障害に至る率が低下しているのは、

1⃣内科医が眼科受診を勧めるまたは患者さん自身の意識が高くなり眼科受診率が上がっている

 

2⃣ 眼科治療が進歩し、網膜症が発症しても視力改善率が上がっている 

等により、まさに良い循環ができつつあるのではないか と考えます。

 

実際眼科医として、眼科における網膜硝子体分野の手術 薬剤の進歩は、白内障手術に勝るとも劣らない ということが実感できます。

 

当院における網膜硝子体手術における原因疾患も、糖尿病性網膜症によるものは減少傾向で、黄斑上膜や網膜裂孔による硝子体出血や硝子体混濁によるものが増加しています。

 

内科で糖尿病と診断されたら、ご自分の知識として、まず眼科を受診する必要が有る病気であることを知っていただきたいと思います。

 

そして網膜症がないと診断されたら、1年に1回眼底検査を受けるだけでよいのです。

 

網膜症は大雑把に3+1に分類され、単純網膜症(初期) 増殖前網膜症(中期) 増殖網膜症(末期)さらに+1として、網膜出血や浮腫が起こる場所が黄斑部の場合、糖尿病性黄斑症と病名がつき、軽度であっても視力が下がりやすい場合もあります。

 

受診頻度は、初期で6か月に1回 中期で2か月に1回 末期や黄斑症の場合は1か月に1回というのがおよその頻度です。

 

早く見つかれば見つかる程、負担は少ないので、糖尿病は目と関係の深い病気であることを知り、面倒でも眼科受診を予定してください。