笑う門には福来る という諺がありますが、本当に笑うという行為は、健康増進に役立つというお話です。
割と有名な話ですが、純粋医学的にも笑うということが呼吸器系や免疫系 に好影響を及ぼすというコラムを目にしたので、ご紹介します。
笑う時には、特に大笑いする時、腹式呼吸の時のように、下腹部に力を入れて息を吐くことを繰り返していて、一回に出入りする空気量は最大2000mlにもなるそうです。
胸式呼吸の場合はおよそ500mlなので、笑った場合の一分当たりの呼吸量は多くなり、大声で笑うことを繰り返すと、体内にたまっている大量の二酸化炭素が排出でき、かつ多くの酸素を体内に入れることができる。
そして、肺胞の表面からプロスタグランディンが分泌されて、血管が拡張して血圧が下がり、また緊張をもたらすノルアドレナリンの分泌も抑えられる。
免疫系に対しても好影響があることは、寄席を見に来たお客さんの採血の結果、口演を楽しんだ前後でナチュラルキラー細胞という癌細胞を取り締まる働きのある細胞活性が、平均30~45%アップしており、人によっては50%も増加していたそうです。
増加率もさることながら、口演直後に上昇しているという即効性は、すごいことだと思います。
高齢化するにつれ、筋肉も血管も硬くなっていかざるを得ないですが、笑うことによって呼吸筋を動かし、一時的にしても呼吸効率が良くなったり、血圧が下がったりというのは、有難いお土産だと思います。
歳を重ねるにつれ、色々な人や物、今まで出来ていたこと 等への別れがあり、笑う気分ではないということもよくわかります。
でも心の中だけは、固くしないで柔らかい心を持っていられたら、若者にも負けない、そして今までの経験に裏打ちされた深い喜びに満たされることは、可能ではないかと思うのです。