長いお付き合いの患者さんから、血液検査でカリウムが高いことから、バナナを二日に一本にするように指導されたというお話を聞きました。
バナナは母もそうでしたが、手軽に食べられるし、小腹も満たされるので、高齢者は好んで食べる食品だと思います。
その方は、お一人住まいで、一房4本ぐらいついているので、二日に一本となるとほとんど捨てることになって勿体ない と困り顔です。
私はむしろカリウムが低めでうろうろしているので、カリウムについて調べたことがあったのですが、念のためもう一度チェックしてみました。
公益財団法人の健康長寿ネットというサイトは信頼できると思い、ちょくちょく見ています。
それによりますと、カリウムは大分部が腎臓から排出されるので、腎機能が正常な場合という大前提ですが、サプリなどの使用がない限り、上限量は設定されていないそうです。(2020年版の日本の食事摂取基準)
また激しい嘔吐や下痢 利尿降圧剤の長期使用などの特別な場合を除いて、カリウムは動物性食品や植物性食品等 豊富に含まれているので、通常の食事で欠乏症になることも少ないようです。
腎機能が落ちている場合は、過剰摂取に注意が必要で腎不全などの場合は、カリウム摂取量を制限される場合もあります。
カリウムを多く含む食品の記述もありましたが、可食部100gあたりのカリウム量は、肉類も魚類も同様に多いのですが、可食部ということから考えると、肉類の方が簡単に摂取できます。
ホウレンソウやにら 小松菜 サツマイモなどのイモ類 納豆や豆腐 果物類 等満遍なく色々な食品にカリウムは含まれています。
その中で、問題のバナナは柿やアボガドなどよりは少ないようです。
ご本人によりますと、腎機能は特に注意されたことは無いとのことですが、食事指導されたときには、何かほかの問題があってのことかもしれませんので、良くお聞きした方がよさそうです。
もし可能なら、この方もせっかくの好物のバナナを今まで通り食べることができたらいいな と思いました。