花粉が多く飛ぶ時間帯という話をMRさんから聞いた時に、かつてそういうペーパーを読んだ気がしたので、探していたのですが、ついに発見したのでこのブログでも書いてみることにしました。
MRさんが示してくれたデータは、2007年3月9日の千代田区における6時~24時までの花粉量を図示している、模式的グラフでした。
それによると、12時と18時にピークがある二峰性を示しています。
解説は、朝スギが開花し花粉を放出し始め、スギ林から周辺の都市部に飛散。そのため、午前の早い時間帯は少なく、12時ぐらいにピークを迎える。
午後にはいったん落ち着くが、日没前後の夕方に再び花粉量が増加する。
原因としては、気温が低下し、上空の花粉が落下したり、地面の花粉が再び舞い上がることなどが考えられる。
そのため1日2回点眼が合理的という話に結びつくわけですが、かつて私が読んだ資料は米国の話ですが、AAI2022年11月号に発表されたものです。
アレルギー専門医のFineman氏によると、2021年3月24日~31日にかけて、アトランタの3か所で1時間ごとに花粉量を測定したところ、午前4時から正午までの間は比較的少なく、午後2時から9時までの間は多くなることが明らかになった となっていました。
重症の花粉症の方は、屋外活動は午前中の早い時間帯に行うのが良いだろう と結論付けています。
花粉量は、天候によっても影響を受け、風の強い日には花粉が多く飛び、激しい雨が降れば雑草の花粉が地面から舞い上がりやすくなるなど、日によっても大きな変動があるので、一概には言えないようです。
MRさんが示してくれたグラフは、16年ほど前のある日の一日ということですから、これだけでは根拠に乏しいということになりそうです。
2回点眼がうまく飛散量の多い時間帯に合うというよりは、単純に少ない回数で効果が持続するということにフォーカスした方がよさそうです。