ハチミツを与えるのは、1歳を過ぎてから という表示をわかりやすく消費者に提供するように というお知らせが消費者庁から平成30年ごろに出ていたようです。
私が子育てしていた30年以上前から、乳児にハチミツは与えてはいけないとは聞いていましたが、料理に良くハチミツを使う私としては、どうしてだったかなと最近気になって、調べてみました。
私はハチミツをよく使うのは、特にふろふき大根を作る寒い季節に多いのですが、お味噌とハチミツを同量合わせるだけで、料亭風というと言い過ぎですが、結構おいしい甘味噌だれが作れます。
一本丸々の大根を、あっという間に消費してしまえるので、冷蔵庫整理に助かります。
そんなことはいいとして、1歳未満児にハチミツを与えるのが危険なわけは、乳児ボツリヌス症を発症することがあるからです。
ボツリヌス菌は食中毒菌として有名ですし、眼科領域では、眼瞼痙攣や斜視の治療として使うこともあるボトックス治療には欠かせないものです。
乳児ボツリヌス症は、国内では保健所が食中毒として報告した事例は、1986年以降3例 医師が乳児ボツリヌス症として報告した事例は1999年以降16例。
また米国では、毎年100例以上に及ぶとのことです。
その乳児ボツリヌス症の発生原因が食品としてはハチミツが指摘されており、ハチミツ以外には、井戸水の摂取も報告されているそうです。
症状は、乳児の腸内環境が整っていない為、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出すため、便秘 哺乳力の低下 元気の消失 泣き声の変化 首の座りが悪くなるといった症状がでるが、ほとんどの場合、治療により治癒。
ただし稀に亡くなることもあるそうです。
幸い1歳を超えると、大人同様ハイリスク食品の扱いではなくなります。
ボツリヌス菌は熱に強く、耐熱性は120度 4分で、通常の調理や加熱では死滅しないそうですが、そもそもハチミツは包装前に加熱処理を行わない為、ボツリヌス菌が混入する余地はある。
致死率は不明ですし、そもそも発症例は少ないようですが、長い人生を考えると1年間ぐらいハチミツを我慢するのは何でもない事のように思います。