例年春の花粉症については、国を挙げての話題になりますが、秋の花粉症の増加率の方が多いような気がします。
もちろん全体数としては、春の方が多いですが、通年及び秋の季節性のアレルギーの患者さんが増えていると思います。
秋だけという方は少なく、今までは春だけだったのに ということもよく聞きます。
秋の花粉症の原因としては、一番多いのがブタクサ(キク科)。
そのほかに同じキク科のヨモギ くわ科のカナムグラ、アシやススキといったイネ科の植物となっています。
これらはいわゆる雑草類で、スギやヒノキのように、樹木のために遠くまで拡散する花粉とは異なり、近寄らなければ症状も軽快します。
予防しやすいようにも思いますが、自宅の近所に河川敷や空き地がある場合、避けにくいことには変わりがありません。
今のように強力な台風の接近のために、ここ関西でも昨晩はすでに強い風が吹いていましたが、雨は降らず湿度が上がっていない状態では、外に出ると症状が出やすいと思います。
先日も、鼻炎で耳鼻科通院中の子供さんが、目は全然痒がらないのに、結膜の様子が少し変に思う ということで来院されました。
鼻炎の治療はアレルギーのためかどうかは分からないということでしたが、白目がゼリー状になる結膜浮腫を起こしており、動物を触ったりはしていないけれど、外遊びはしている ということですから、やはり秋の花粉症の症状と思われます。
花粉症の時期には、鼻粘膜は過敏となっているので、香辛料の多い食事を避ける マスクをつける といったことが奨励されます。
ただ子供たちが、花粉症対策として外遊びを控えるというのも、ちょっと残念な気がしますが、そうもいかないのでしょう。