現在8月版の新型コロナウイルス感染症の現状について、厚労省のHPに公表されています。
最近は、患者さんや職員もよく見ているようですから、今更ここに取り上げるほどではないかもしれません。
ただ医師会の分科会で4月版を入手したデータと比較して、変わった点 変わらない点を書いてみたいと思います。
まずこの3か月で、感染者数は335530人増加し全人口の0.5%から0.7%になりました。
重症化率、死亡率についてですが、これは元となるデータが更新されていないのかもしれませんが、前回と変化なく重症化率 約1.6%(50代以下0.3% 60代以上8.5%) 死亡率1.0%(50代以下0.06% 60代以上5.7%)
重症化率というのは、新型コロナウイルス感染陽性(無症状を含む)と診断された症例のうち、ICUでの治療や人工呼吸器等による治療を行った症例 または死亡した症例の割合。
明らかに高齢者に高く若年者は低いことに変わりはありません。
重症化しやすい人という項目に今まで入っていなかった、一部の妊娠後期の方という文言が入り、それに加えて今まで通り高齢者と基礎疾患のある方。
基礎疾患とは今まで通り、慢性閉塞性肺疾患 慢性腎臓病 糖尿病 高血圧 心血管疾患 肥満 喫煙)
30台を基礎とした重症化率は、30代×1 40代×4 50代×10 60代×25 70代×47 80代×71 90代以上×78 20代×0.3 10代×0.2 10歳未満×0.5
海外と比べた人口当たりの感染者数 死者数はデータ更新後もやはり、全世界の平均や主要国と比べ低い水準で推移。
他の感染対策 感染させる期間 診断のための検査 治療 ワクチン接種等については同様でした。
変異株についての言及が少し詳細になっていますが、変異株の中でもデルタ株はα株に比べ感染性が高いことが示唆され注視していくが、ワクチンの2回接種での効果は評価されているとなっています。
これは誰でも見ることができるHPですから、マスコミの報道に惑わされない為にも一度覗いてみるといいと思います。
どうしてもマスコミの報道は、個別詳細なそしてセンセーショナルなものに特化しやすく、痛ましいことは我々の記憶に残りやすいということにも注意が必要だと思います。