最近の子供の近視の話題が多いですが、アジア圏での近視率が高いこと 以前のようにただの近視とあまり楽観していてはいけないことがわかってきたため、眼科医はじめ国を挙げて近視その中でも、強度近視になることを阻止しようとの努力が行われていることの現れでもあるのです。
日本眼科医会のサイトに12/1 気をつけよう!子供の近視というタイトルで新しい情報がアップされました。
このサイトは誰でも見ることができます。
トップページの左端のボタンに、目についての健康情報 というのがありますので、そこをあけると一番上の最新の話題として、子供の近視についての説明があります。
それを読んでもらえばよいのですが、最新というより今まで私もこのブログで書いてきたこともだいぶ含まれていますので、大事と思われるところをピックアップして、もう一度書いておこうと思います。
近視になる原因は、おおざっぱにいって 遺伝的なもの 環境的なものの2つがあげられる。
就学前の幼い時から始まる強い近視は、環境より遺伝的なものの方が原因となりやすい。
一方小学校就学後から始まる、普通の近視は単純近視とよばれ環境因子の影響が大きいが遺伝的な影響もある。
例として、一卵性双生児はほとんど同じ度数になる。
近視でない両親よりも近視の両親から産まれた子供は、近視になる確率が高い。
これは実際我が家でも度数は様々ですが、実家を含め、自分の姉妹 子供たち 姪っ子などを含めて近視でないのは、実父のみですから、近視率は高いです。
近視は長らく矯正視力さえ出れば、問題視されなかったのですが、疫学データが集まってきて、近視の程度に応じて将来の目の病気 例えば緑内障 網膜剥離などを発症するリスクが高まること
また一般的な近視とは別に、病的近視というカテゴリーに分類される黄斑出血 網脈絡膜委縮 脈絡膜新生血管などを伴うと矯正視力が低下し、眼科的な治療や管理が必要になるということがわかってきました。
近視は17歳ぐらいまで一般に進行しますが、低年齢程、年間進行量が大きいということがわかっており、低年齢で近視になる程、強度近視になることが予想されています。
進行速度が速いというのは、1年に0.75D以上進む場合で、0.25~0.75Dを中等度進行と呼びます。
最近増加しているのは、単純近視といわれるものでありながら、環境的に発症が低年齢化しているものですが、これが強度近視化し、病的近視に至るかどうかは今のところはっきりしていません。
遺伝的な原因であれば、自助努力は難しいわけですが環境因子は調整可能なので、そのためのアドバイスも挙げられています。
まず外遊びの時間を増やすこと。(1日2時間)
通学時間や体育の時間 昼休みなども合わせるとなんとか2時間は確保できるのではないかと書かれていますが、自粛期間などは、ちょっと難しいかもしれません。
室外であれば、木陰や暗そうに見えるところでもよいと書いてあります。
そしてその効果は、年齢の低い子供ほど高い。
近見作業の際は、30cm以上離して十分な明るさのもと 30分に一度は遠くを見て連続させない。
昔懐かしい注意事項ですが、生理的なことは何年たっても変化しないということでしょうか。
目新しい治療法が、色々開発されているけれど、今のところはエビデンスがはっきりしないので、効果と安全性については、今後さらに大規模な臨床研究を行って確認していく必要がある。
先程の一般的な生活習慣をとりいれて、近視の進行速度を遅らせる努力とチェックを続けることが望ましいと締めくくられています。
今まで言われていたことを良くまとめてくださったと思いますが、目新しくはありません。
でも今の子供にとっての対策は、まさに今が大切ですから、無理なくできるところから早速取り入れて、近視の進行スピードを抑えることが何より大切ということを強調したいと思います。