花粉症に限らず目が突発的に痒くなった時や、幼い子供たちは、無性に強い力で掻くことがあります。
そうするとしばらくすると、黒目の周りのいわゆる白目といっている所の結膜がブヨブヨしてきてゼリー状になって、さらに異物感が強まって擦ってしまうという悪循環に陥り、鏡に映る自分の目の様子に驚いたり、他人や親御さんが気付いて、びっくりして外来受診されるということは、この時期わりとあることです。
結膜というのは、黒目の周囲はぐるっと一周360度、しっかりくっついていますし、特にその部分はリンパ装置がよく発達しているため、パッと見たところ、結膜が腫れているというより、黒目が奥に沈んでしまっているように見えるため、目の奥にもっと大変なことが起きたのではないかと、心配される方もおられます。
大概は、極力さわらないようにして、清潔な布で冷やしていると、ゼリー状の浮腫は引いていきます。
物理的に結膜を強くこすったことで、起きることですから、その原因が花粉症や何らかのアレルギーだとすると、浮腫は引けても痒みを取らないと、根本的な治療とは言えないことになります。
ですから、浮腫が引けて異物感が取れても、目に痒みや違和感がある場合は、何に反応していいるのかを調べたり、アレルギーを鎮める点眼をすることに意味があるということになります。