花粉症のある方は、今痒みの時期を迎え大変な時を過ごされていると思います。
2月中に受診された方には、今年は少し楽だそうですよ。とお話ししていたのですが、そうでもないとちょっと恨めしそうに来られる方もちらほらおられ、3月に入ってからはもう今年は楽かもしれないというのは、やめることにしました。
花粉症のある方が、手術時期を選ぶ際に必ず心配されることが、術後に目を無意識に掻いてしまうことです。
もちろん花粉症に限らず、術直後に目を掻きむしるということは、是非避けてほしいことですが、術後の点眼薬の中には、ステロイド剤の点眼が含まれていますので、花粉症程度の痒みは止まってしまいます。
消炎のためであって、痒みを取るために出しているわけではないのですが、痒みは止まるので、花粉症が治ってしまったように感じる人もいます。
ですから、術後1か月ほどで、術後投薬を終了する時期が、この花粉症の最中と一致してしまうとむしろその後に痒みがでてきてしまいます。
その場合は、もう少し作用の弱い点眼薬を処方しますので、ご心配にはおよびません。
ついでですが、たまに他科の先生から術後点眼に使うような強力なステロイド剤点眼が単なる花粉症に処方されていることがありますが、そのような薬を使う際には、眼圧が上がっていないかをチェックしながら使う必要があるので、要注意です。