今回は緑内障の治療についてお話します。
緑内障は視神経や網膜といった神経が障害されてしまう病気ですが、一般的に神経というのは一旦障害を受けてしうと再生しにくい組織と言えます。例えば脳や脊髄などは一度損傷してしまうと後遺症が残って完全には回復しないことがよくありますが、緑内障もそういう病気に似ています。そのため緑内障は一旦発症して視野が狭くなったりしてしまうと基本的には元に戻ることは難しく、治療の目的は進行を止める、あるいは遅らせることになります。
治療法は大きく分けると薬物療法と手術に分けられます。どちらの治療も「眼圧を下げる」治療であり、眼圧が下がると緑内障は進行しにくくなります。ただし眼圧が下がれば必ず進行がおさまるわけではなく、個人差もありますが少なからず進行してしまうことも多くあります。
一般的に初めはまず点眼薬によって眼圧を下げることが多いですが、点眼薬をしても眼圧が下がりにくい場合、視野の悪化が止まらない場合、何らかの理由によって点眼が続けられない場合などには手術を行うことがあります。
緑内障は完治ということが難しい病気で、早期発見、早期治療がとても重要になるので特に40歳を超えた方は是非眼科検診を受けられることをおススメします。