この日曜日、約3時間にわたる、緑内障のシンポジウムに参加してきました。
緑内障検査・治療についての知見を、総勢7名のその分野の第一人者が、そして特別講演は、最近出た新薬についての展望を、東大教授の相原先生が、レクチャーしてくださいました。
私としては、緑内障についての勉強会は、かなり頻繁にありますので、期待は新薬についてのお話が聞ける相原先生の講演でした。
所が嬉しい誤算として、多数の講師がいたおかげで、OCTやハンフリー視野 眼底所見等日常ルーティーンの診断・治療の復習ができましたし、短時間で当たり前のように見るべきところを見落とさないためには、何回でも復習することが大切と改めて実感できて、行ってよかったと思えた勉強会でした。
その中で、最近明石で開業された緑内障専門医のかなもり眼科の金森先生が、一開業医として心がけておられるのは、北風と太陽の童話になぞらえて、緑内障患者さんがいかに脱落しないで継続して通院を続けてくれるかということに腐心していると話されたことが印象的でした。
緑内障専門医のところには、どうしても進行した、難しい患者さんが集まってくることは、想像できるのですが、患者さんが点眼できずに病状が悪化することを責めるのではなく、何とか次の手を一緒に考えようと希望を持てるように励まし、ともかく通院をやめてしまわないように努力していると言われていました。
北風のように責めるのではなく、病気の説明を詳しくしてなぜ、薬が必要なのかをまた一から説明するといわれています。
簡単な景品(ご本人の弁です)付きのポイントカードまであるそうですから、すごいなと感心しました。
そのお話を踏まえて、特別講演の冒頭 相原先生も、自分も北風より太陽であろうとしているというお話をされました。
著名な先生でも、そういう気持ちを持ち続けておられることにも感銘を受け、私も勉強したことを生かして、手術が必要であれば技術の確かな緑内障手術専門医の力をお借りして、緑内障患者さんの治療をしていきたいと思いました。