隅角が狭くて、緑内障発作を起こすことが心配で(診察している医者が)、外来に来られるたびに、今すぐではないけれど、いつか発作を起こすかもしれないリスクについて、そして予防のために、早く白内障手術を受けた方が良いという説明を、飽きもせず繰り返している患者さんが、何人かおられます。
ご本人は、そこまで困っていないのですから、あまり乗り気でもなく、聞き流されている感じは伝わってきます。
私も、その気持ちはわからなくもありません。
ただつい最近、初診の患者さんで緑内障発作を起こして来院した患者さんを診た直後ですから、今日の説得は力を帯びていたのでしょうか。
昔からの患者さんということもあり、私の熱弁が伝わったのか、ようやく白内障手術を受ける決心をされました。
視力を良くするためというより、将来緑内障発作を起こさない安心のためという選択を決断してもらえたことに私は心から、喜びました。
神父様と比較するなんて、畏れ多いことですが、その気のない人にお話しすることは、ある種の使命感がないとなかなか続かないと思いました。