Q 水晶体再建術(白内障手術)を硝子体手術と同時に施行するメリット・デメリットは何ですか?
A 白内障手術を同時に行うメリットとしては、以下のことが考えられます。
・切除できる硝子体の量が多く、眼内炎や網膜剥離のリスクを軽減できる。
・網膜裂孔・黄斑円孔ができて空気置換した場合でも、楽な姿勢を取ることが可能になる。(水晶体を温存した場合は、空気が入っている約10日間、かなり厳格にうつ伏せ・俯き姿勢を維持する必要がある)
・水晶体再建術をより安全に施行できる。(50歳以上の方に対する硝子体手術後、核硬化白内障が急速に進行する可能性が高く、硝子体がない状態での水晶体再建術は核落下の危険性が高くなる)
・硝子体手術により水晶体を損傷することがない。
・屈折矯正術としての効果が期待でき、近視や遠視を矯正できる。
デメリットとしては、以下のことが考えられます。
・水晶体再建術を施行するとほぼ完全な老眼状態になる。
・左右眼で明るさや色の見え方に違いが出る。
・強度近視の人が、不同視を避けるために、屈折矯正の機会を失う可能性がある。