本日は最近少しづつ一般の方にも広まりつつある多焦点眼内レンズについて簡単に解説します。白内障手術では通常、眼内レンズを挿入しますが、多くの場合は単焦点眼内レンズといってピントが一定の距離に合うような眼内レンズを目の中に挿入します。この眼内レンズでは距離によってはどうしてもボヤけてしまいまうため、裸眼で見えにくい距離については通常、眼鏡やコンタクトなどを使用して見ることになります。
これに対してピントの合う距離が多いものが多焦点眼内レンズというものです。多焦点眼内レンズは眼内レンズの表面に細かい凹凸を作ることで、ピントが色々な距離に合うようにできています。ただすべての患者さんに必ず満足してもらえるかといいますと個人差がありますし、目の状態によっては適応外の場合もあります。ですから眼科で詳しい検査をしてみて適応を確認し、またよく説明を理解してもらった上で多焦点眼内レンズにするかどうか決めることになります。おおよそ80%くらいの人は眼鏡がなくても日常生活が送れることが多いですが、絶対に眼鏡がいらないと保証することは残念ながらできません。
また多焦点眼内レンズを用いた手術の場合には、保険診療ではなく自費診療になります。病院によって金額が様々ですが、片目の手術で35万円〜50万円程度が一般的です。もし保険に加入していて「先進医療特約保険」に入っていれば、それを使うことで保険金がおりることが多いようです。先進医療認定施設でないとこの保険を使うことはできませんが、宮の前眼科は認定施設ですので、安心して手術を受けていただけます。
もし多焦点眼内レンズにご興味がありましたら、一度ご相談に来て下さい。