頭痛に悩まされている方は多いと思いますが、今日話題にする群発頭痛は、その症状が激烈でまた特徴的なので、診断は比較的容易ですし、治療も進んできていますので、知識として知っておくといいと思います。
症状ですが、目の奥から側頭部にかけて、短時間 平均的に1時間(15分から3時間) キリキリと突き刺すような激しい痛みが起こります。
表現は様々ですが、ドリルで目の奥をえぐられるよう といわれるほど激烈で患者さんは痛みのために、じっとしていることができず、頭を叩いたり、壁に頭を打ち付けたり、部屋をウロウロ歩き回らずにはいられず、片頭痛よりさらに日常生活への悪影響は深刻です。
またこの頭痛発作中は、頭痛が起きている側だけ、瞼が腫れる、瞼が垂れる 涙が流れる 充血 縮瞳 鼻汁が出たり逆に鼻閉 耳側感 額に汗をかいたり、赤くなるなどの自律神経症状が伴うことも診断を容易にします。
目の後ろを通っている内頚動脈という血管が拡張することで、炎症を引き起こすことが原因といわれています。
この発作は、夜間・睡眠時等個人毎に、決まった時間に起きることが特徴で、一日平均2回(多ければ8回)起き、群発期間は平均1か月。長ければ1年も続くことがあります。
有病率は、1000人に1人で、20~40代の男性の発症することが多く、男性の有病率は女性の3~7倍と言われています。
治療は、痛みの平均持続時間が1~2時間と短いので、即効性がある薬物治療が中心で、発作期には保険適応のある薬物の皮下注射を自己注射することが認められています。
また酸素吸入の有効性も認められています。
飲酒が発作の引き金になることもあり、群発期間中は禁酒が必要です。
治療は進んでいますので、これらの症状に思いあたる方は、一度内科医に相談してみてください。