当然ですが、手術日を決めるのは、患者さんが手術の決断がついた上であることが前提です。
個人差はあるでしょうが、最初から決意を固めて来られる方は別として、大分視力が下がってきましたね 日常生活に不便はありませんか 運転免許の更新がもうすぐだけど間に合うだろうか 知り合いが手術したけど自分はもうした方がいいと思うか 等々お互いに質問を繰り返し、ようやく気持ちを固めるという方が多いです。
外来の混み具合によって、詳しくお話をお聞きできる時もあれば、困っていないからこのままでという言葉ではや数年経ってしまっている方もいます。
私ならばという考えは、自分自身が眼科医であるという時点で、患者さんとは同じでは無いのですが(手術が日常であることで、手術への恐怖心が殆ど無いこと)出来る限り、難症例になってしまわない時期に手術 特に白内障の手術は終わらせてしまった方がいいと考え、説明を繰り返します。
そういうわけで、説明を尽くして、ではお願いします。 ということになったので、手術日を決めようとすると、手術を受ける気持ちは固まったし、先生の説明もよくわかったけど、手術日を決める段階までは至っていない ということになり、次に半年後に来られたときは、また同じことを繰り返す という根気強い患者さんもいます。
あるいは、その時の気分で手術日を簡単に決めたけれど、変更を繰り返す方もおられます。
往々にして、難症例の方ほど、生活に不便が生じていたり、他院で断られていたりするので、すぐの手術を希望されますが、できたらそうなる前が望ましいのにと思っています。
恐怖心の強さや、決断することの難しさを理解し、こちらも根気強く対応していこうと思います。