今年の春の花粉症は例年比でやや多いものの、昨年比ではやや少なくて済む という朗報をお伝えしましたが、最近の予報でも同様の結果でした。
昨年比と例年比については、今までも書いていますが、例年比は過去10年間との比較ですが、昨年比の方が実感がわきやすいのではないかと思います。
季節的な事象については、過去の記憶はあまり残っていないですが、昨年のことはまだ実感が残っていると思います。
ところで、実際には予想通りではない事は、別に珍しくないのですが、まだ2月に入ったばかりだというのに、そろそろ花粉症の患者さんが来院されるようになりました。
その中には、まだ痒みの程度は軽いものの、予防的にあるいはそのころは忙しいので、あらかじめ点眼薬の処方を受けておきたい という方もおられます。
しかしはっきりとした、アレルギー性結膜炎の症状があり、所見もそろっている患者さんも見受けられます。
環境省の統計によると、正確な花粉症患者の数はわかっていませんが、鼻アレルギーの全国調査によると、花粉症の有病率は、だいたい10年ごとに10%ずつふえています。
2019年のデータでは42.5%となっていますし、眼科においてのアレルギー結膜炎の有病率は、48.7%となっており、だいたい耳鼻科と同様です。
考えてみれば、人口の約半数が何らかのアレルギーを持っているというのは、ちょっとすごいことだと思います。
色々原因は述べられていますが、自分の身は自分で守るしかありません。
もう皆さんご存知のことだと思いますが、しっかりマスクやアイガードをつけ、洗濯物は部屋干しをして、外出先から帰ったら、入室前に洋服をバタバタとはたいて、室内に花粉を持ち込まない。
そういう予防策を講じた上で、やはり抗アレルギー薬の内服や点眼 点鼻は必要に応じて使うことによって、日常生活の質は改善すると思います。