以前にも書きましたが、毎週医師会から伊丹ローカルでの、各種感染症の発生状況がFAXで流れてきます。
実際の定点観測医療機関での発症数を淡々とまとめているので、かなり実際の状況に近似していると考えてよいと思います。
特に地元での感染状況を知るのには、大切な情報だと思うのですが、今週の伊丹市における最多の感染症は、新型コロナウイルス感染症106名(定点当たり 5.89) 2位はインフルエンザ74名(定点当たり 4.11)でした。
冷静沈着な当院のベテラン看護師さんに、今週の感染症1位は何だと思う? と聞いてみた所、インフルエンザですか?と答えました。私もそう答えるのではないかと思っていました。
なぜなら最近ニュースでは、インフルエンザが季節外れに流行っていて、早めのワクチン接種を促す情報が多いからです。
情報というのは、受動的に得られるテレビなどのニュースは、センセーショナルであることを重要視しているのか、表現が針小棒大であることが多いように思います。
たとえば気象情報ですら、今年の8月 台風6号 7号と接近・上陸し、局所的に災害が起きてしまいましたが、その際のテレビで流れるニュースは最も被害が大きな場所を繰り返し放送するので、今年も台風で大変だったと感じるかもしれません。
でも日本気象協会によると、今年の台風発生数は6月 1個 7月 3個と平年よりやや少なく、8月は発生数は6個 と平年数5.7個 に比べても大体同じ。
9月に至っては、昨日9/30に発生したので2個となり、平年数は5個なので、大部少ない結果でした。
実は、1951年の統計開始以来、最少タイ記録で、昨日発生しなければ史上最少記録になるところでした。
台風のような災害をもたらす可能性のある気象情報や、感染症という生命に直接危険を感じる疾病情報 というのは、取り扱い方によっては、間違った方向に誘導してしまうこともあるので、情報番組のデータではなく、元データに当たるということは大切なことだと思います。