昨日は午後から、医師会の校医や保育園・幼稚園の園医のための、研修会がありました。
医師会に所属している医師は、地域に貢献するという意味合いで、公立の小学校 中学校 高校 そして保育園や幼稚園の園医を務めることになっています。
そしてそのためには、医学的なことのみならず、時には教育の場の先生方や教育委員会の方々の考えを伝えていただく ということで、こういった会が持たれることになっています。
昨日のテーマは、性的マイノリティの理解 多様な性に対する伊丹市の学校の取組について という題で講演が行われました。
小学校 中学校でそれぞれ絵本を使った教材によって授業が実際に行われている ということも初めて知りました。
LGBT という表現は、最近よく耳にしますが、人口の8~10%と推定されていて、クラスに3~4人いることになるそうです。
そうすると、実際のところかなり身近なテーマといえ、文科省も私の想像以上に力を入れて、低学年から子供たちに意識を深めようと努力している ということが分かりました。
その目的は、ヒトとの違い(多様性)を容認する態度を養い、自分らしく生きることの意味を考えることにより、全ての児童生徒の自尊感情を高め、自己理解を深める。
と素晴らしい言葉が並んでいますが、ヒトと自分は違うんだということが実感としてわかって、相手を受け入れるというのは、かなり人格が成熟しないと難しいでしょう。
自尊感情は自分で高めることは難しく、毎日生活を共にする大好きな家族等であっても、時に自分の行いによって厳しく叱られる でも本当は自分を大切に思ってくれている という私生活の積み重ねで、初めて実践の場で役に立つ感情として身につくのだと思います。
たとえ幼くても、幼稚園や、小学校といった社会生活の公的な場で"児童生徒の自尊感情を高める"のは、至難の業だろうなと思いつつ、帰途につきました。