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お餅が10個も胃の中で未消化だったという症例報告 | 伊丹市の眼科|宮の前眼科|白内障手術・硝子体手術・斜視手術

お餅が10個も胃の中で未消化だったという症例報告

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2023/01/05担当:山本 洋子
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眼科医の私がこのような文章を書くのも、甚だお門違いなわけですが、お餅と言えば喉に詰まらせて窒息の危険というのはよく聞きますが、胃に滞留するというのは初耳です。

 

2022年12月にオンラインで公開された症例報告です。

 

65歳の女性が、腹痛で病院を受診。

 

腹部CTで高密度の物体が多数写っていた。患者さんによると、汁物に入った3㎝位の丸餅を充分に噛まずに、数切れ食べたとのこと。

 

緊急内視鏡検査で、10個の無傷の丸餅が見つかったが、5日後も無傷のままの丸餅が存在した。

 

胃酸でお餅が溶けるというのは、誤解だそうで、汁物の中ではお餅は柔らかいのですが、胃内の温度は胃液で溶けない程度にお餅を固めるそうです。

 

しかも数個ではなく、10個もの丸餅が無傷のままで存在した場合、胃内異物となり重度の胃潰瘍を引き起こし、胃穿孔につながる可能性があるとのことです。

 

治療法は、お餅を内視鏡的に1㎝程度にスライスしたうえで、消化酵素を内服し、2日後には内視鏡検査でお餅は全て消失し、また腹部CTにても腸内に残っていないことが確認できたそうです。

 

1㎝のお餅は、胃から十二指腸に排出され、胆汁と膵液によって溶解されます。

 

この件もよく噛まずに3cmのまま丸呑みしたことが良くなかったということですから、やはり口内でよく噛むということが大切だし、そうすると10個食べることも無かったかもしれません。

 

お餅は美味しいですが、その食べ方は要注意ということのようです。