眼科は医療器械が多く、色々なメーカーの製品を扱うことになります。
新規の開業時は特に、車業界のサブディーラーに当たる器械やさんが多くのメーカーのパンフレットを持参して、長所短所を具体的に伝授してくれます。
そして不具合発生時には、メーカーさんに直接連絡するよりも医療業界でいうところの器械のディーラーさんに電話することで、ちょっとしたことならその電話で具体的な指示をしてくれるので、大変助かります。
メーカーは大体営業マンとサービスマンが分かれていますので、営業の方に連絡しても時間がかかることが殆どだからです。
そして不具合発生時にとても困ることは、予約検査でその日に是非したい検査ができないとなると、中にはご家族などのご協力も得て来院されている患者さんも多くおられるので、本当に申し訳ないと思います。
天災での不可抗力ということでないなら、何とか間に合わせたいと思います。
ですから正直、医療現場にいるものとして、頼りになるのは何といっても、器械におけるディーラーさんであり、薬における 卸売(おろし)さん です。
薬も品不足になっている品目があり、院外処方の当院でも手術に使う薬品は、おろし さんが納品してくれますが、こういった薬問屋さんが是非必要な薬品を何とか工面してきてくれるのです。
新型コロナウイルスが蔓延していた時も、おろしさんが来てくれない医院は無かったと思います。
前置きが長くなりました。
先日診療開始前に、器械が一部不調だということを、看護師さんが伝えてきました。
こういった経緯をまだ良く分かっていなかったのか、「夕方ディーラーさんが納品に来てくれるので、その時に伝えますね。」と暢気なことを言っています。
昔から私と共に仕事をしていた人たちは、こういった時の私の希望する対処法を良く知っていますが、この看護師さんは非常に善良な人で、必要以上に気配りの人であるだけに、直接連絡するディーラーさんに朝から申し訳ないと思ったのでしょう。
善良であるだけに、目の前の人に対する遠慮が発生したのでしょうが、ことは患者さんに関わることですし、当院の器械について熟知してくれているディーラーさんからまず知恵を拝借するというのは、何よりすぐに取り掛かるべきことだということを、知ってほしいと伝えました。
そして電話一本ですぐ解決。
後ほど来院時にディーラーさんにお礼を伝えると、「お役に立ててよかったです。どんどん電話してください。」と看護師さんの前で言ってくれました。
そしてこの器械は主にORTの分野のものですから、今後はORTさんからディーラーさんに連絡することとしました。
メーカーさんにはメーカーさんの仕事 ディーラーさんにはディーラーさんの仕事 そして私達医療人には医療人の仕事があることを、私も含め全員がもう一度確認したいと思います。