白内障手術はほとんどの場合、保険診療の適応のある手術です。
それは単焦点の人工水晶体を選んでいるからです。
多焦点レンズという、なるべく眼鏡を使わず生活したいというある意味、付加価値のある つまり贅沢な人工レンズを選択した場合は、選定療養を適用するか、完全な自由診療となるかの2種類があることになります。
選定療養を適用できた場合は、白内障手術自体は健康保険の使用が認められ、多焦点レンズは高額のため、そのレンズの差額分は自己負担となるということになります。
選定療養を適用するためには、要件があり、手術を実施する施設が届出を済ませていること 多焦点レンズが認可されたレンズであること そしてその多焦点レンズの金額を院内に掲示していること。
これから外れた場合は、自由診療となり白内障手術という本来保険適用のある手術も、健康保険を使うことが許されません。
従って、人工水晶体(主に施設が海外から輸入)のレンズ代はもちろん手術代も自費となるため、かなりの高額となります。
宮の前眼科では、多焦点レンズを選択する場合は、自由診療ではなく選定療養となります。
多焦点レンズそのものは、多くの種類がありますが、認可されたレンズは多くなく、寡占状態だと思います。
寡占状態というのは、私などの末端の者にはわかりませんが、価格は高止まりとなり、患者さんのためにはならず、一体誰のためになっているのかと首をひねります。
先日のデコポンといい、世の中にはよくわからない規制があるようです。