眼科と縁の深い参天製薬のサイトは、眼科医向けのインフォメーションのみならず、患者さんに有用な読み物が多くあります。
その中で、数値で見る白内障というコーナーがあり、少し古いデータではありますが、ご紹介しようと思います。
統計的なものですから、厚労省の元データを当たってみた所、もう少し新しい情報がありましたが、グラフにしたりわかりやすい図にするには手間がいるので、平成29年度のデータを使った参天さんの情報を参照します。
それによりますと、年間の手術件数は102万件。
日帰り手術数と入院手術数の合算ですが、私の元データによりますと、既に日帰り手術の方が入院手術数を上回っています。
なぜか出生数との比較をされていますが、出生数は約94万件。また交通事故数が47万件。
ちょっとピンときませんが、ともかく手術件数が多いことは確かです。
年齢別の統計では、60代から急増し、最も多い世代は70代。
男女とも手術件数の45% その次は80代の25% 60代の22%となっていました。
これは宮の前眼科での印象と大体一致しますが、60代と70代の差はそこまで大きくないように思います。
もちろん健康保険の負担割合の関係もあり、70代の方が多いのは事実ですが、70代の方が60代の方の2倍ということは無いかもしれません。
健康保険のみならず、生命保険の還付を受ける方が多いからかもしれません。
世代間の割合に、男女差はあまりありませんが、人数の実数は、平均寿命が長い女性の方が多いのは当然でしょう。
一番手術数の多い70代での手術件数で比較すると、男性は20万3千件 女性は25万3千件 と男女比は、4:5ということになりますが、これは60代以上の人口の男女比と一致しているそうです。
殆どの場合白内障手術を人生で2回受ける必要はありませんので、どうせ受けるなら、あまり高齢になって受けるより、不便を感じたら(その感じ方は人それぞれでしょうが)我慢してとことん進むのを待つより、早めに受けるというのも賢明な選択だと思います。