良い話を読みました。
2020年の春、99歳のイギリス人の第二次世界大戦の退役軍人であるトム・ムーア大佐は、新型コロナウイルスに感染した人々を支援するために、募金することを決心しました。
大佐の目標は控えめで、数週間先の100歳の誕生日までに、自分の歩行器で自宅の庭を100周歩くことによって、1250$を集めようというものです。
でもこの素晴らしい紳士のうわさが広がり、そしてその目標に賛同し、やがて150万人の人々が彼の目標のために寄付し、4000万$以上も集めたのです。
ムーア大佐のアイディアの小さな種は、彼の期待をはるかに上回って成長したことを知るにつけ、私は大きなそして静かな期待を持つことができます。
これが例えば、70歳の老人が宇宙に行くといった野次馬の耳目を集める大それたことであったとしても、これほどのインパクトを与えることはできなかったと思います。
ちょっとしたアイディアを自分の能力に限界があったとしても、可能な手段で楽しみながら達成しようと努める姿に、応援したいと人は思うのではないでしょうか。
たとえ崇高な目的であっても、まなじりを決して鬼気迫る様相であっては、近づきがたいと離れたくなるでしょうし、その目的があまりに自分本位のものであっては、そもそもこんな大きなムーブメントにはならないでしょう。
それを思うと、どんな状況に置かれたとしても、何かのまたは誰かの役に立つことができるという期待をもって、生きることができそうです。
オー・ヘンリーの最後の一葉という有名な短編小説がありますが、ふとその話を思い出しました。