福井大学眼科学教室教授の稲谷 大先生の勉強会に参加してきました。
緑内障薬はどんどん新しい薬がでてきています。
2種類の薬が一つの器に収まっている配合点眼薬も増えましたし、作用機序の全く異なる点眼薬も出てきています。
手術も侵襲の少ない方法や器具がでてきているものの、やはりいきなり手術を受けることに、患者さんは躊躇することが多いため、点眼薬が新しく出ると、医師も大いに興味を持ちます。
勉強会には、製薬会社がスポンサーとして付くことが多いですが、発表する医師は比較的あまり忖度せずに無邪気に発表している気がします。
忖度している場合は、聞いていてわかります。
年の功ですね。
20年前位は、同じ作用機序で各社が発売し、細かな違いを針小棒大に発表するという傾向がありました。
でも多少の効果の違いはあっても、作用機序が同じなら、その差にとらわれるより、ダイナミックに違う組み合わせの薬が合剤になっているものを試したり、副作用の出方は、患者さんによって異なるのですから薬の効能がたとえ良くても、ある患者さんにとっては使えない薬になることもありうることを踏まえ、なるべく広い情報を集めて患者さんごとに、処方を変化させることが大切です。
とても当たり前の話です。
do処方になりがちであることを自戒しなくてはと思います。
今回のお話の中で、小話として話されていましたが、緑内障薬で、目の周りが黒ずんだり、目の周りの脂肪が落ちて奥目になったりする副作用がありますが、一部の人には陰影が深くなり魅力的になったとむしろ歓迎されることがあると話されていました。
今のところ、あまり歓迎している方はお見かけしませんが、そういう考え方もあるのだなと思いました。