昨日は、大阪で緑内障手術のアップデートの勉強会に参加しました。
眼科領域の中では、白内障手術は圧倒的に進歩を遂げ、器械も器具も人工レンズも洗練されていますし、今なお進歩を続けています。
一方緑内障は、眼圧を降下させるための点眼薬は進歩し選択肢も増え、組み合わせのバリエーションも豊富になってきましたが、手術に対する期待感は残念ながら白内障ほどではないことは事実です。
ただ(以前にもこのブログで書きましたが)ここ何年かの間に、緑内障手術に対する認識は変化してきています。
できる限り点眼薬で良いコントロールを付けることは、眼科医の使命であることに変わりはないのですが、視野欠損が進行してしまうよりもっと初期の段階で積極的に手術的な治療を開始しようということです。
緑内障点眼治療中の患者さんが白内障の手術を受けるということは普通にあるわけですが、その際追加手術として、隅角側から手術操作を加えることによって、房水の流れを良くして、眼圧が下がり点眼薬の本数を減らせることが期待できます。
また、将来本格的な緑内障手術が必要になった場合でも、結膜を痛めないので妨げにならない。
色々な手術法がありますが、白内障手術と同時手術でないと認められない手術法の場合、白内障手術の際には一考する価値があると思います。
こういう手術が可能になったのも、そういった操作ができる器具の開発があるからですが、まだまだ次々と開発・洗練されていくようです。
緑内障手術の新しい時代が到来してきたことを実感しました。