この一週間ほど前から、花粉症の患者さんが増加しています。
おおざっぱに近畿地方というくくりではなく、定点観測地点の今春の予想がでています。
天理は例年ですが、群を抜いて多く、ついで大津・京都・奈良の順です。
近畿地方には、定点観測地点が10か所あり、少ないベスト3は、和歌山・大阪・舞鶴となっています。
京都は、過去10年平均値も、去年の実測値もほぼ大阪と同値でしたが、今年の予想はとても多くなっています。
さて宮の前眼科のある伊丹市は、六甲山にも比較的近いのですが、一番近い定点観測地点である西宮とほぼ同じと考えると、去年よりはやや多いものの近畿の中では7位と、どちらかというとましな方になります。
ただ統計がどうあれ、花粉症が発症してしまっている患者さんにとっては、だるいし鼻づまりで寝苦しく、体調も悪く喉も痛い 目はかゆくてかきむしると腫れてしまって、鏡を見るとテンションが下がる といいことは何もないという気分かもしれません。
目の症状が強い場合は、内服だけでは収まりにくく、点眼薬の方が効果が実感できると思います。
点眼薬の種類も多くなっていますので、色々試みることによって、自分にベストの薬を知ることができると思います。
また外出から帰宅したら、うがいそして目の症状がある場合は、洗眼をお勧めします。
アイボンは、成分の中に界面活性剤が含まれるので、かえって刺激がありますし、目の周りの皮膚の汚れや花粉などをかえって眼内に呼び込むことになります。
また水道水での洗眼は、涙の層の安定性が損なわれるので、防腐剤の入らない人工涙液のソフトサンティアなどを頻回点眼するのが望ましいです。
また参天製薬から、ウエルウオッシュアイという洗浄用の点眼液が発売されています。
これは処方箋が必要な薬ではなく、調剤薬局などで売られていますので、目に留まったらチェックしてみてください。
ただし一般に、花粉症のない方で、何の問題もないのに洗眼をする必要はありません。
目には、自浄作用がありますし、不必要に洗浄することで涙の涙液層がかえって乱れる原因になります。
花粉症のシーズン、少しでも楽に過ごせるように、見守りたいと思います。