2週間ほど前に、また緑内障が話題になる勉強会に参加しました
緑内障の治療は、超慢性疾患のために、点眼薬とは切っても切れない関係があり、各製薬会社がしのぎを削って新薬を開発し、それがまた患者さんの治療に役立っていることは事実です。
白内障と違い緑内障の手術は、今までの印象としては、手術によって視力が良くなることはなく、むしろ術後眼圧コントロールが不安定な時期が長引くと、患者さんは、精神的にもまた時間的にも 経済的にもダメージが強く何とか手術に至らないで生涯過ごせることを念頭において、早期発見に努める、眼圧コントロールの良い状態を維持するというのが、常識的な眼科医の解釈だったと思います。
緑内障手術の専門医も多くおられるわけですから、新しい手術の術法や器具も開発され、手術成績も年々良くなってはいますが、たとえ眼圧がコントロールできたとしても、緑内障という病気は、視力や視野が良くなるということはない以上、ある程度進行したら手術という選択肢もやむを得ないというスタンスだったと思います。
しかし、今回以前より話題になっていた低侵襲緑内障手術(MIGS)の講演を聞き、また将来の本格的な手術がもし必要になった時にも不都合を起こさせない新しい器具を使った手術法での成績を聞き、今回の手術法は、期待が持てるのではないかと感じました。
発表は、福島アイクリニックの狩野先生でしたが、また適応になる患者さんがおられたら、ご紹介したいと思いました。