緑内障は、まず診断を確定させることから治療が始まります。
当たり前といえば当たり前なのですが、とても長期にわたる慢性疾患ですし、治療を開始する前に、眼圧が平常どれ位なのかベースラインの眼圧を何回か調べたり、眼圧と視野とOCT 検査での神経線維の状況が、合理的に説明がつくかどうかを検討してから、治療を開始します。
眼圧が20を大きく上回るほどの高眼圧だったり、視野がかなり狭くなっている場合は、初診の時点で、点眼薬を開始することもあったり、他院からの紹介状で、すでに治療を開始している場合は、まずは同じ治療薬を初診の時点でだすのが、普通だと思います。
ただ、今までこの薬をさしていたので、同じ薬を希望するという方もいますが、緑内障の点眼は、複数の薬が処方されることも珍しくありませんし、勘違いでお薬が変更になっていたのに、古い薬を持参しているかもしれません。
ですからできる限り今までの、視野や点眼薬 眼圧の経過などは、主治医の先生から紹介状を貰って受診することがご自分のためになります。
患者さんは、視野検査は大変疲れると検査の日程を決める時、顔を曇らせる方が殆どです。
その苦労の結果がそのまま情報として、次の治療に生かされないのは、大変もったいないことだと思います。
私も患者さんが転院されるときには、あらかじめ伝えてもらっている方には、必ず紹介状をお書きします。
ですから、来院される方も是非、主治医の先生にお願いして、経過を書いていただくことをお勧めします。