尼崎で、年中無休のクリニックと在宅医療を運営しておられる、長尾和宏先生の「痛くない死に方」という本を読みました。
この本は、8万部突破。これ以外にもたくさんのご著書がおありですから、読まれた方も多いと思います。
その中で、平穏死と延命死では、亡くなった時の体重は10㎏以上違うと書かれていました。
人の一生とは、肉体の水分量が徐々に減り、枯れていく旅路で内臓のみならず、外見の肌 髪 爪 目玉(原文どおり) そして心も枯れると。
心以外の肉体の枯れ つまり脱水は、終末期以降は友となるそうです。
このことを大病院の先生がたは、9割以上ご存じないと思うと書かれています。
口からとれる自然な水分補給以上の、点滴による補液は苦しいということでしょう。
但し、腹水や胸水は、ただの水分ではなく、血漿成分でアルブミンなどの蛋白質成分を含んでいるので、無理に穿刺して抜いたり、そののち補液として1~2リットルの点滴というのは、患者さんにとっては苦痛といわれます。
ご興味のある方は読んでみて頂くとして、心以外は枯れていくのが自然というフレーズは意識に残ります。
からからに乾いた心になるのは、悲しい。
そして目玉は乾いたままでは、痛くなってきますし、点眼薬がよく効きますから放置しないでくださいね。