最近高齢者による自動車事故が増えている、というニュースがあります。日本では自動車事故全体が減少している中、75歳以上のドライバーが事故を起こす割合は、増加しているそうです。実際には日本の人口構成が高齢化しているので、その比率が増えているように見えるだけだ、という意見もありますが、今年3月から施行された改正道路交通法では、認知症の検査が強化されています。
認知症検査も大切ですが、自動車運転免許の更新では、普通免許で両眼視力0.7以上という視力の基準があり、免許更新のために、と眼科を受診される患者さんが多くいらっしゃいます。眼鏡をかけた視力(矯正視力)が0.7未満でも毎日運転している方も多く、なかには心配されるご家族があるのに、「50年も無事故やし、警察でオマケしてもらって更新できたわ。」と、喜ばれる方もいます。そんなドライバーが万が一事故を起こしても、警察では責任を取ってくれるわけではなく、自身で思っているより危険だという認識が必要でしょう。警察での免許更新の視力検査は甘すぎるなあ、と思わされることが多いです。
一方、免許更新のためにと眼科を受診される患者さんの多くは、白内障で視力が低下しています。眼底疾患など、白内障以外の病気がない場合は、白内障手術で視機能が改善し、無事に免許更新でき、安全に日々を過ごせるようになる方がほとんどです。
当院の日帰り白内障手術は、熟練の専門医とやさしいスタッフ、最新の機器で行っており安心です。自動車の運転をされる方で、少しでも視力に不安があれば、ぜひ眼科受診をお勧めします。(前沢義典)