白内障手術は、最近器械も補助薬品も進化し、とても安全にそして短時間にできる手術となってきました。
手術時間が短いということは、感染の危険性が低下し、合併症のリスクも減るのですから、もちろん望ましいことです。
ただある一定の割合で、難しい白内障の方がおられます。
例えば、散瞳が悪い小瞳孔 白内障がかなり進行した過熟白内障 水晶体を吊り下げているチン氏帯という紐状の組織が弱いタイプ 前房が狭いタイプ
白内障手術は簡単という趨勢になればなるほど、術者にとってはそういう白内障手術は、ストレスフルなものになります。
そのストレスを嫌って、難症例は全て病院にお任せという考えもあるでしょうが、できるだけ日帰りで受けたい患者さんには、全力でバックアップしていきたいというのが当院のスタンスです。
難症例は、一般に歓迎されない傾向にありますが、鄭先生も、野宗先生も硝子体サージャンですから、今のところ難症例だからという理由で白内障手術をお断りしなければならなかったことはありません。
もちろんご本人が、入院手術を希望であれば、その手配もするのですが、昨今入院手術を希望する方は、減少傾向にあります。
先日久しぶりに鄭先生の手術を見学させていただきましたが、(小瞳孔の方 グレードⅤ程度の進んだ白内障の方)どちらの方もスムーズに淡々と終了しました。
白内障手術の器械は、アルコン社のセンチュリオン 硝子体手術の器械は、アルコン社のコンステレーション という現状最新の器械を使っています。ちょっと自慢です。
これだけの難症例を淡々とこなしてくださる先生方には、それを支えることができるものを用意するのが、当然です。
先日の見学は、予定していないで行きましたが、業者さんを呼んで、難症例の患者さんにはオーダーメードで、それぞれの患者さんに合わせて圧調整をしてもらっておられました。
完璧主義の鄭先生、それに応えていただける業者さん オペに協力してくれるスタッフ等々のおかげで、患者さんの期待に応えられると嬉しい気持ちになりました。