もうかれこれ1年ぐらい前ですが、2歳くらいの子供さんのまつげに、動くかさぶたがあるので取って欲しいということで、お子さんを連れてこられました。
お母さんによりますと、すでに頭にしらみがみつかっていて皮膚科で治療を受けているので、多分これも、まつげのしらみだと思う、とのことでした。
まつげのしらみはまだ経験したことがなかったので、正直半信半疑でしたが、確かに診察してみると、めやにや、まぶたのかさぶたにしては、大きいし、固くくっついていて離れません。
この診察の時点で、子供さんはむずかっているのに、無理やりこれを除去するとなると、ピンセットで睫毛が抜けるほど引っ張らないといけなさそうですが、お母さんはこの子のために是非と固い決意。
それで、母の愛に応えるべく、看護師さんと、お母さんに子供さんをがっちり保持してもらって、無事採集し、その検体を検査に出してみました。
動く所を観察できなかったので、それが本当に、毛じらみであるという確信が持てなかったからです。
暫くして返ってきた結果は、やはりお母さんが言われたように、毛じらみの虫体。
その間に、毛じらみの勉強をしましたが、頭のしらみと毛じらみは種類がまた違い、お母さんが大変心配された理由も少し理解できました。
結果を聞きに再診予定でしたが、結局来られずこの結果をお伝えできませんでしたが、きっと良くなったのだろうと、楽観的に解釈しています。