今更の感があるのですが、最近どうすれば白内障予防ができるのか ということを聞かれる機会が増えています。
老化と紫外線が主たる原因ですから、老化は仕方がないとして、紫外線を少しでも浴びにくくするために、サングラスをかけたり、つばの広い帽子をかぶったり 等誰でも知っていることをお話ししていました。
どこかにもう少し積極的な対策が紹介されていないか とチェックしていたのですが、意外と適当なものがなかったのですが、この度慶応病院の患者さん向けのサイトに、端的な表現で、予防に活用できそうなものを見つけましたので、ご紹介します。
白内障の原因として、最も多いのは加齢と遺伝であること。
この件については、どうしようもないのですが、それ以外に、喫煙 糖尿病の有無 紫外線などの因子に影響を受ける多因性の病気。
多因子のうち、動かしえないものとしては、女性の方が男性より白内障になるのが早い。(女性ホルモンの影響と考えられている)
遺伝については、双子の白内障の進行についての研究で、遺伝因子が白内障の進行に重要な要因であることが報告されている。
一方環境要因としては、先程の喫煙 紫外線 糖尿病 さらにステロイド内服と肥満 が挙げられています。
この環境要因は、要因にさらされる量が多いほど白内障になる危険が増すということですから、喫煙量が多い 紫外線にさらされることが多い 糖尿病は血糖値が高いほど またその期間が長いほど白内障が進行しやすい ということになります。
また肥満については、BMIが30を超えると危険性が増すと基準を示していました。
高血圧や飲酒については、白内障の原因になるという報告もあるけれど、否定的な報告も多く、確定的な要因とは考えられない となっています。
その他の原因としては、眼科的な要因として、ブドウ膜炎や他の眼科手術の既往 先天性の白内障 といったものがありますが、一般的な白内障とはまた異なる病態といってよいでしょう。
結局結論としては、白内障を予防するために自分でできる努力としては、紫外線を避ける 喫煙をやめる 糖尿病やBMI30を超える肥満にならないように、食生活や運動に気をつける また糖尿病になっている場合は、コントロールが良い状態をキープする
といったことになりそうです。
特に何もないというより、前向きな結論が得られたのは良かったと思います。
しかもこの参照した文章の最終更新日は2024年2月27日 ということですから、最近アップデートされているので、今のところ信頼に足りると考えています。