こういった統計は、あまり古いと意味がなく、新しいものはないかなと探してみました。
そうすると、2022年10月に発表された、厚労省 保険局発の 医療費の適正化計画の見直しについて というまとめの文章をみつけました。
大雑把に行ってしまうと、後発医薬品の普及率や白内障手術の日帰り化がどれ位進んでいるのかを都道府県ごとにチェックして、国の医療費の節約がどれ位達成できているのかを、調査するものです。
数の上では、白内障手術は件数が多く、医療費節約という観点から見ると、入院手術より外来手術の方が、患者さんの出費はもちろん、国家的にも節約になります。
OECD参加国と日本を含めた33か国のデータがまず出てきました。
国の数が多いので、だいぶ省略しますが、100%日帰りを達成しているのは、カナダを筆頭に3か国。
以下99% 98%と1%ずつの変化で90%までの国が22か国。残る8か国のうち、日本は最下位から4番目の55%となっていました。
おもだった国をあげると、英国99% スペイン99% イタリア97% フランス94% 韓国93% ドイツ83% 最下位はポーランドの40%でした。
国内の県別では、突出して多い徳島県が90% 東京 神奈川 大阪といった都会は、大体平均の54% 兵庫はそれより少し多い60%程度でした。
当院でも、入院手術を希望して病院を紹介する患者さんは、年々減少していると感じます。
患者さんが加入されている生命保険ですが、以前は入院手術でしか保険金の還付を受けることができなかったことがありましたが、最近の生命保険は、ほとんどそのようなことがありません。
病院でも日帰り手術対応の施設も増えてきたのは、今更ではありますが、白内障手術の外来手術化が、一般的に受けいれられてきたことの表れ、と考えてよさそうです。