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白内障・網膜硝子体・緑内障・涙道・斜視の日帰り手術専門クリニック
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糖尿病診療の現状 2022年10月 | 伊丹市の眼科|宮の前眼科|白内障手術・硝子体手術・斜視手術

糖尿病診療の現状 2022年10月

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2023/11/16担当:山本 洋子
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厚労省からの研究費補助金を受けた、糖尿病対策の推進に対する検討会 なるものの発表レポートが、2022年10月に発表されていました。

 

期待通りの結果が記されていました。

 

まず糖尿病人口の推移です。

 

患者と予備軍の人口を合計した人数を糖尿病人口と呼びますが、糖尿病患者数は、高齢化の影響もあり増加が続いてはいるが、改善傾向。また糖尿病予備軍は減少してきており、合計した糖尿病人口は2007年をピークに少しずつではありますが、漸減している。

 

またインシュリンが枯渇する糖尿病1型の有病者数は、地域人口による補正値での比較で、全国的に地域差は少ない。

 

糖尿病治療薬の種類は増え、色々な特徴があり初回糖尿病薬処方の選択は、際立って調査年によって変化している。

 

内科の先生方は、内服薬の処方についてのアップデートに、並々ならない努力が必要そうです。

またそのおかげで、糖尿病人口が減少しているのかもしれません。

 

合併症は減少している。

 

眼科医の私としては、ここに関心があります。

 

以前もこのブログで、眼科の視覚障害の認定数においては、糖尿病性網膜症は一直線に減少傾向を示していることを書いたことがあります。

 

現在(といいましても統計のでている2015年が最新ですが)1位 緑内障 2位 網膜色素変性症 3位 糖尿病性網膜症 となっています。

 

ただし残念ながら糖尿病における眼科受診率は、糖尿病の非認定教育施設では約4割 認定教育施設でも6割 しか眼科受診していない。

 

2016年の糖尿病ガイドラインでは、診断確定時に眼科受診させ、糖尿病性網膜症の有無を評価すべき と書かれていますが、なかなか実際にはまだ道半ばという感じです。

 

ただ普段診察していて思うことは、紹介状をわざわざ持ってこなくても、内科の先生に一回眼科に行っとき といわれてきた という方や、自発的に受診する患者さんが増えているように思います。

 

患者さんの方でも自分の病気を勉強して、主治医任せにしていない様子がうかがえます。

 

糖尿病腎症についても、年間透析導入患者数は、高齢化の影響を受けつつも、74歳以下では減少傾向にあるようです。

 

年代別に見た糖尿病患者の死因は、糖尿病患者に多かった血管障害(脳血管障害​ 虚血性心疾患 腎障害)は減少し、悪性新生物の割合が増加。

 

糖尿病治療の目的は、糖尿病のない人と変わらない寿命とQOLにあることを思うと、その目標に近づいているといえます。

 

また、そのためには、血糖 血圧 脂質代謝の良好なコントロール状態 適正体重の維持 及び禁煙の順守も大切と述べられています。

 

和田秀樹先生の高齢になったら、もう少しのびのび生きようという考えとは、相反するもののようにも思いますが、自分の大切な人生を思うと、どういう医療が受けたいかというのは、本当は主治医にはわからないので、自分なりの最適解は、時間をかけて選んでいかないといけないのかもしれませんね。

 

和田先生の本を読んでいると、そういう考え方も面白いと思いましたが、こういう統計分析を見ると、やはり自分を律するのは大切だと思ったり。

 

でも凡人の私は、こと医療においては、最大公約数的な選択が無難という結論になりそうです。

 

自分の生身の身体で、新しい考え方を実践するのは、やめとこう と思うのです。

 

ということは、自分の考え方に近い主治医を選ぶのがいい ということになりそうです。それを見極めるのが難しい という声が聞こえてきそうですが。