白内障治療というのは、手術治療しか実際的に役立つものがあるとは言いにくい状態です。
でも何か新しい知見は無いかと、日本白内障学会のサイトを見てみました。
が、やはり残念ながら従来のかなり歴史ある薬物以外の進展は無いようでした。
点眼液は、カリーユニ点眼 カタリン点眼 タチオン点眼
内服 チオラ パロチン
但し学会の記述によると、内服薬は古く承認された薬剤であり、現在の基準でみるとその効果は科学的根拠が証明されていません となっていました。
また海外の大規模疫学調査でマルチビタミンミネラルやルテインなどのサプリメントによる、白内障進行や発症を遅らせる効果があった との記載がありますが、あまりに漠然としているので、ちょっと説得力に欠ける気がします。
患者さんにカリーユニ点眼などを処方する機会はめっきり減ったわけですが、点眼薬というものに対して、以前に比べ、ドラッグストアなどで多くの種類から手軽に手に入るようになり、本当に必要な薬とそうでもない薬という線引きができてきたような気がします。
本当に必要な緑内障治療薬 細菌感染症のための抗生物質点眼 抗炎症作用を期待したステロイド薬等の点眼については、清涼感を求めてさす市販薬の点眼薬等と混同することなく、またそういう重要な点眼薬は市販されていませんので、大切な薬を適当にさすことがないように、注意喚起したいと思います。
白内障についての点眼薬は今のところ進展はありませんが、もし何か情報がありましたら、ご報告します。