2021年4月17日にlancetに掲載されたペーパーによりますと、すでに新型コロナウイルスに感染した患者さんの再感染リスクは、84%減少するとのことです。
他のインフルエンザ同様、終生免疫ではありませんが、かなり有益な免疫をもたらすという結論です。
イギリスの病院勤務の医療従事者やスタッフなど約26000例を対象とした、大規模前向きコホート試験の結果で、2020年6月~12月にかけて行われたものです。
対象者に対し、2週~4週ごとに、PCR検査と抗体検査を行い、また症状や感染についてのアンケートを2週間ごとにおこなった。
登録時点での抗体陽性者は8278例で、その追跡期間中の再感染例は155例。
陰性群は17383例で初回感染は1704例報告された。
これを単純に発生比率で比べるのではなく、複雑な統計処理が必要だそうですが、結論だけをお伝えすると、一度新型コロナに感染した後再感染するリスクは、84.5%も減少するそうです。
そして初めて感染してから、再度かかるまでの期間の中央値は200日超とのことです。
何となく当たり前のような気もしますが、感染することにより抗体が作られ、それにより再感染するリスクも減少する。
ワクチン接種もこの効果を期待して打つわけですが、接種後効果が出るまでには、一定の期間がかかります。
ファイザーの論文によりますと、1回目の接種後12日ごろから、罹患率が減り始めその後はほとんど増えません。
1回目の接種から2回目の接種までの効果は、52.4%。
2回目の接種から7日たった以降の効果は、94.8%だったとのことです。
中和抗体が作られて、感染や重症化を抑える強い免疫になる。
但し100%というわけではないので、警戒は必要です。