[白内障とは]
白内障は目の中でレンズの働きをしている水晶体が濁ることによって、物が見えにくくなったり光がまぶしくなったりする病気です。加齢とともに水晶体は次第に濁ってくるため、高齢者になるとすべての人がこの白内障になってしまいます。白内障に対する治療薬は現在のところなく、治すためには手術が必要です。一般的には白内障の進行によって日常生活に支障が出てきた場合に手術となりますが、状態によっては早めの手術が望ましいこともあります。
[白内障手術について]
現在、超音波によって水晶体の濁りを破砕して行う超音波乳化吸引術が主流ですが、当院でもその手術法を用いており、約2.4mmの非常に小さな切開創から低侵襲な手術を行っています。また、おそらく患者様にとって手術中の痛みが最も不安の強いところではないかと思いますが、痛みを抑える麻酔法には目薬のみで行う点眼麻酔や眼球に注射をするテノン嚢下麻酔が一般的です。点眼麻酔は簡便である一方で痛みを抑制する効果が若干弱いため、時に痛みが出ることがあります。テノン嚢下麻酔は麻酔の効果は強いものの、術後に結膜(しろめ)が赤くなったり、ゴロゴロしやすいといった欠点もあります。そこで当院では前房内麻酔といって、点眼麻酔とテノン嚢下麻酔の利点を併せもった麻酔法を用いており、短時間で簡便かつ痛みも十分に抑えることが可能です。手術は日帰り手術のみ行っておりますが、熟練した医師による確かな技術と最新の機器を用いて行っておりますのでどうぞご安心下さい。