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結膜弛緩症 | 伊丹市の眼科|宮の前眼科|白内障手術・硝子体手術・斜視手術

結膜弛緩症

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2020/04/16担当:山本 洋子
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目がゴロゴロする しょぼしょぼする ベタベタする 涙が出る というのは、眼科で最初にお聞きする症状の中でも上位に入るものです。

 

目もあけられないほどひどい症状の時は、色々お聞きするよりもまず診察した方が、解決が早いことがあります。

 

黒目の上に鉄粉が刺さっていたり、結膜の裏に異物が入り込んでいたりという原因がはっきりあるからです。

 

ところが最初にあげたような慢性的な症状は、人によって表現は色々ありそれを聞くことにより、ある程度病気を想定していきますが、結果全然違うこともあります。

 

例えば、ゴロゴロすることが強調されるとドライアイを、涙が出るという表現では、それとは真逆の涙道が詰まっていることを考えるのですが、高齢になるにつれ、実際はドライアイなのに涙がこぼれて涙目になるといった矛盾することが起きます。

 

そういう場合高率に起きているのが、結膜弛緩症という状態です。

 

立派な病名がついていますが、簡単にいうと白目のたるみということです。

 

白目つまり結膜は、子供たちは白い強膜にピッタリ張り付いていてたるみはありませんが、年齢が上がるにつれ全身の皮膚がたるむように、結膜も緩んできます。

 

目の写真を撮ると、下側に、伸びてゼリー状にみえる結膜が黒目の上に乗っかっていたり、鼻側の三角形の部分の涙が吸い込まれるまでの溜まり場に、伸びてかさばっている結膜が占拠しているのを簡単に見ることができます。

 

皮膚のたるみは、自分の目で観察できるので、ある程度諦めもつくのですが、結膜はじろじろ鏡を見て観察しないとわからないので、何かの病気かと心配になるのだと思います。

 

黒目の上に伸びた結膜があると、まんべんなく綺麗な涙の膜が黒目の上をカバーすることができず、ドライアイの症状がでますし、涙点から吸い込まれるべき涙は、結膜の土手に邪魔されて目のふちからこぼれて涙目になるといった、なんとも不愉快で矛盾した症状が出てくることになります。

 

まずは、人工涙液を頻繁に点眼してドライアイの症状が緩和されないかを見たり、結局有効な涙液の働きが落ちているので、目の中に飛び込んでくる花粉やほこりなどの異物を洗い流す力も弱くなっていて慢性的な結膜炎状態ですので、消炎剤の点眼薬を出したりして、様子を見ますが、効果がはかばかしくなかったら、手術的な方法で治療することも考慮に入れる必要があります。

 

こういった慢性的な不快感というのは、見過ごされがちですが、意外とストレスになるのではないかなと、患者さんのお話を聞いていて思います。