冬休みに、色々な本を読んだのですが、その中で相反する内容の本を立て続けに読んだので、少し考えさせられました。
その中でも健康にまつわるジャンル。
一冊は、バリバリの心臓外科医が書かれた本で、最近の心臓手術について、弁膜症や不整脈、血管閉塞に対するシャント手術等 多岐にわたって詳しく紹介されていました。
専門医の記述ですから、その内容には迫力あり、医学の進歩に感謝したわけですが、予防についての考え方が、もう一冊の本と異なっていました。
もう一冊の本とは、放射線科医(診断ではなく治療の専門医)が書かれた本で、癌にしろいわゆる生活習慣病にしろ、何でもかんでも医療で治せるわけではないのだから、例えば高血圧や高脂血症なども早速治療を開始するのは如何なものか、といった論調でした。
先の、心臓外科医は、そういった生活習慣病の延長線上に発症した病気を、直接目で見て、手術されているせいか、徹底的に予防することをよしとされていますし、ご自分も必要な内服は、されているようです。
これは、心臓外科医は、自分の手で救命できた或いはできたはずの患者さんを診ていること 放射線科医は、治療できることに限界があった患者さんの方が多かった時代に医師をしていたことが、遠因かもしれません。
どちらが正しいとは言えないかもしれませんが、どちらも著名な方で、どちらも自信に満ちた表現ですから、私のように偶然2冊同時に読んだ場合は、自分自身で考えないといけないということに気づけますが、片方だけを読んだ場合は、その考えを自分のものとして受け入れてしまうかもしれません。
健康のことだけでなく、社会情勢や経済 金融 何をとっても自分の考えをしっかり持たないといけないと実感した次第です。