目が揺れている状態を、眼振といいます。
動いている電車の窓から外を眺めている人の目を見ると、目が揺れていることがありますが、その現象は、正常な眼振の典型です。
この際、進行方向には早く動き、反対方向にはゆっくり動きます。
こういうのを、衝動眼振といって、緊張していたり、モノをよく見ようとしていても、起こりますが、その状況が解消するとおさまります。
つまり正常な眼振です。
眼科領域では、先天眼振が最も重大で、低視力時に起きやすい、振り子用眼振を警戒します。
振り子用眼振は、その名のとおり、行きと戻りの、速度や揺れ幅がほとんど同じで、先天的な無虹彩 黄斑低形成 白内障 網膜疾患などを疑います。
目のむきによって、眼振が小さくなる位置があるので、モノを見る時に、顎を上げたり下げたり、顔を右に向けたり左に向けたりといった、頭位異常がおきます。
こういった先天異常ではなく、成長後に起きる突発的な眼振の場合、むしろ眼科的問題というよりは、めまいとの関連で耳鼻科や、脳外科の問題を疑うことになります。
特にこれといった自覚症状がなくても、急に眼振がでてきて持続している場合、万一を考えて、頭の中 特に脳幹や小脳に機能が落ちる原因がないか、確認することをお勧めします。