この猛暑のせいか、このところどのようなサングラスを選べばよいかと、よく聞かれます。
眼科医の立場でいうと、サングラスは紫外線による目の障害を防ぐためですから、何より紫外線透過率の低いものを選ぶに尽きます。
何色がいいかとも聞かれますが、おしゃれは別としてクリアーな無色レンズでも紫外線透過率(ややこしいですが、これが低いということは紫外線カットが良くできているということ)が低いものもあります。
ある程度価格と連動するようです。
紫外線はほとんどが、前眼部で吸収され、網膜への障害は、むしろ赤外線や可視光線が引き起こします。
前眼部(透明な水晶体や角膜)への紫外線の悪影響というのは、長期的には白内障。
短期的には、角膜炎が典型的です。
角膜炎は言ってみれば、目の日焼けのようなもので、結構痛みが強かったり、流涙 充血 目やに等がでてきて、眼科受診のきっかけになりやすいです。
適切な点眼薬をさすことにより、回復もしやすいですが、やはり適切にサングラスやゴーグルを使う あまりに長い外遊びはひかえる 等予防が何よりです。
サングラスには可視光線透過率という表現もあり、光を通す程度(簡単にいうとレンズの色の濃度)を示しています。
これが30%をきると目が透けて見えず(隠し事があるときにはちょうどいい?)、8%をきると運転の際にはつかえません。
でも目の機能に大切なのは、そちらではなく、紫外線のカット率だということは知っていた方がいいと思います。
ついでですが、紫外線の被ばく量は気温の高さとは比例せず、高度と連動します。
100メートル高くなるごとに、1%増えるといわれていますから、ちょっとした山歩きでも気を付けないといけないですね。