緑内障の診察の際には、眼圧測定はもちろんですが、 眼底検査 特に緑内障は視神経乳頭が傷む病気ですから、中心部分の観察が大切です。
糖尿病性網膜症や網膜剥離 網膜裂孔等周辺部も詳細にみる必要がある場合は、眼底検査はぜひ
散瞳してみる必要がありますが、緑内障の際に見たい視神経乳頭は、比較的中心部分にあって観察しやすい部位にあるため、必ずしも散瞳しなくても診察可能です。
但し、進んだ白内障があったり、極端に瞳孔が小さい場合はやはり散瞳しないと見ることができません。
今日の話題の乳頭出血は、緑内障の進行を示す大切なリスクファクターと言われています。
緑内障でない人に乳頭出血をきたすことは大変稀で0.4%、 緑内障眼では、14%その差は30倍以上ということになります。
OCTと視野検査 眼圧だけでフォローアップするという先生もおられるようですが、昔ながらの地道な眼底検査はとても重要ということです。
乳頭出血は、自然に吸収しますので、次回にはもう見当たらないということもあります。
その出血を見落とさないように、毎回診察の度に、眼底を真剣に見続けることが大切だと思っています。
また事情があって頻繁に来院できない患者さんには多めに薬をお出しすることもありますが、本当は、こまめに診察をして、眼底や眼圧をチェックできたほうが、少しの変化をキャッチできて、よいコントロールを維持できると思います。