巷でオルソと呼ばれ、かなり認知度も上がってきています。
オルソとは、夜間に特殊なハードコンタクトレンズを装用して眠り、そのコンタクトレンズの物理的な作用で角膜が平坦化することによって、昼間はコンタクトも眼鏡も使わず、裸眼で過ごせることを目指す治療です。
最初に当院では、今のところ取り扱っていません。
ただ、最近実際に使っている子供さんにお会いし、直接感想をお聞きできたので、興味をもって調べてみました。
ハードコンタクトが広く普及し始めたのは、1950年代。当時はもちろんハードコンタクトしかありませんでした。
コンタクトを外した後に眼鏡をかけると、ぼやけるという患者さんが多く出て、スペクタクルブラーと名付けられました。
原理は、ハードコンタクトによって角膜が圧迫されて平坦化したことが原因で、時間が経つと自然に治るということが解明され、それがオルソレンズが研究される発端となりました。
オルソレンズはアメリカで2000年ごろに製品化され、夜間に酸素透過性の高いハードコンタクトを装用することにより、角膜を平坦化して近視を矯正するねらいです。
レーシック等の近視矯正のための手術と違い、非侵襲性なので元に戻すことももちろん可能です。
近視(但し強度近視は一般に適応外)、軽い乱視は矯正できますが、遠視は無理。
レーシック後の人は、角膜の形状が平坦化しているので効果が出にくいとのことです。