先日、癌の闘病中に白内障手術を受けられた患者さんのご家族が、来院してくださいました。
手術後数ヶ月で亡くなられたことになるのですが、ご自宅で最期まで看取られたとのこと。
その際、病床でも最期まで、アイパッドを見たりできる よく見える 白内障手術を受けてよかった と喜んで下さっていた ということをわざわざ伝えて下さったのです。
体が動かなくなっても、目さえ見えれば少しはココロが晴れる、気晴らしができる、もし病院にいても、窓から歩いている人や、空を見ることができるかもしれない と私は思っていましたが、そのことを知らせに来てくださった、奥様やお嬢様に本当に感謝しています。
正直どうしても治せない病気もあるのですが、そのときには、私たちで良ければ、側にいて寄り添うというのが、当院のスタンスです。
幸せな人生だったかどうかは、晩年の幸福感が一番影響するように思います。
最後に残るのは、お金でもなく、社会的な地位でもなく、身近な人と人生を分かち合える人間関係を築けたかどうかではないかと思いました。