糖尿病(2型)はかなりありふれた病気で、目とも関係が深いということは、とても有名なことと思っていましたが、意外とそうでもないような気がします。
なぜなら最近立て続けに、糖尿病性網膜症のかなり進んだ患者さんが来られたからです。
糖尿病の罹患率は、50歳以上の人の10%。予備軍を含むと20%に及び、年齢が上がるにつれ上昇していきます。
糖尿病患者のなかで、網膜症合併率は少なく見積もって15%ほど。
宮の前眼科の患者さんの総数に占める網膜症率、ないしは糖尿病のための眼底検査希望の患者さんの数は、そこまで多くないからです。
失明原因の1位は緑内障ですが、50~60代に関しては、糖尿病性網膜症が1位です。
網膜症は突然発症することはなく、必ず段階を追って悪化していきます。
ですから自覚症状がなくても、風邪をひいた等、機会があれば内科のホームドクターで血液検査を受け、ご自分の血糖値が高くないか気にしてほしいと思います。
そして高めだけど、まだ治療を始めなくてもいいと言われても、一度眼科で眼底検査を受けてみて欲しいと思うのです。
内科受診だけでも、面倒なのに眼科までと思うかもしれませんが、問題がなければ一年に一回の眼底検査が目を守ります。
また写真をとって記録を残すことができますので、糖尿病治療の励みになると思います。
進んでしまうと、眼科固有の治療が必要になってきますが、それについては鄭先生のブログに詳しくかかれていますので、御参照ください。
また眼底検査については、以前の私のブログでも触れていますので、よろしければそちらも読んでみてください。